新感覚の体験型の歌舞伎エンターテイメントが名古屋にあるのをご存じでしょうか。
円頓寺を中央に左右に伸びる商店街の東側に、新感覚の芝居が見られるというお店があります。
カブキカフェ「ナゴヤ座」。
カフェといっても、よくあるようなおしゃれで明るい欧米風なイメージとは全く違います。
カブキカフェ「ナゴヤ座」の中に入ると花道と舞台があり、まさに芝居小屋の雰囲気です。
座席数は40席(座布団席34席、ベンチ席6席)と少な目で芝居と観客が一体となって楽しめる雰囲気です。
「ナゴヤカブキ」の舞台はお芝居なのか、大衆演劇なのか、歌舞伎ではなさそうだけど、とにかくド派手な芝居が繰り広げられ、オヒネリ投げたり、オオムコウかけたり、ボールが降ってきたり、それを投げたり、人が頭上を通過したり、紙吹雪がえらいことになったり、派手なアトラクションで楽しませてくれます。
新感覚の体験型エンターテイメントな芝居「ナゴヤカブキ」
新感覚の体験型エンターテイメントな芝居が「ナゴヤカブキ」です。
歌舞伎とは違いますが、演目は「勧進帳」や「東海道中膝栗毛」「丹下左膳」「白波五人男」「西游記」など歌舞伎や大衆演劇らしい題材です。ですが中身はストーリーに沿いながらも、現代風で処々で笑いのエッセンスを盛り込んでいます。
時代劇なのにライフセーバーやカラーボールが登場したり、観客が参加するイベントが盛り込まれたり、とにかく「楽しませる」工夫が盛りだくさん、そんな個性的なお芝居です。
地域に根差した大衆演劇「ナゴヤカブキ」
ナゴヤ座は地域に根差した大衆演劇の場を作りたいという想いから始まりました。
開演前に本日の役に扮した一座が行列をなして商店街を練り歩くといいます。
ナゴヤ座の皆さんは座長の名古屋山三郎をはじめ、イケメン揃いということもあって、かなり人目を惹きます。若い女性客が多く、もしかすると江戸時代の本来の歌舞伎とはこんなものなのではないかと、私個人は思ったりします。
かぶき者
「かぶく」が歌舞伎の語源ですが、かぶき者は江戸や京都などの都市部で流行した。異風を好み、派手な身なりをして、常識を逸脱した行動に走る者たちのこと。
色鮮やかな女物の着物をマントのように羽織ったり、袴に動物皮をつぎはうなど常識を無視して非常に派手な服装を好んだと言われています。
なんとなく「ナゴヤカブキ」の方々と共通するところが?
オオムコウ
歌舞伎には「大向う」というというものがあります。
役者が登場したときや、見得を切った時など、「いよっ!」とか「待ってました!」とか言うあれです。
伝統芸能の歌舞伎だと決まりがあってよくわからないと声をかけにくいものがありますが、ナゴヤ座には決まり事はありませんので、ぜひ自由に声をかけてあげてください。
ちなみに、ナゴヤ座の場合は「ナゴヤ座!」と声をかけます。
オヒネリのガチャ
また江戸時代、歌舞伎役者のプロマイドとして浮世絵が発達しましたが、「ナゴヤカブキ」はそれがなんと「ガチャガチャ」になります。
「オヒネリのガチャ」が設置され、一個500円の中のカプセルにはお気に入りの役者のオヒネリ2個と役者の缶バッチが入っています。
ガチャガチャには生写真が入ってる当たりもあって、ファンはガチャガチャに行列をなしています。
食べながら観劇
食べたり飲んだりしながら観劇できるのがナゴヤ座の特徴です。
それはまさに江戸時代の歌舞伎小屋のよう。
ドリンクはありますが、食事の販売はしてません。
といって何でもよいというわけではなく、円頓寺商店街のテイクアウトメニューのみ可というスタンスです。
まさに地域に根差した大衆演劇という姿勢を垣間見る形態です。
ちなみに「えんぶらまっぷ」という冊子がありますので、それを参考に購入されるのが良いかと思います。
とにかく観客をくぎ付けにするアトラクションで盛り上げるナゴヤカブキ。何度も通う常連さんが多いのもうなづけます。名古屋にお立ち寄りの際はぜひ一度ご覧あれ!
カブキカフェ「ナゴヤ座」
名古屋市西区那古野1丁目21-21 ハモニカ荘2B号室(旧麒麟亭)
tel:080-4223-7583
※電話受付時間/平日:月曜日から木曜日12:00~18:00
(公演や稽古などで出られない場合がございます。予めご了承ください。)
[公共交通機関]
名古屋駅より地下街ユニモールを抜け「国際センター」駅2番出口へ
地下鉄桜通線「国際センター」駅2番出口より北東へ徒歩5分
出典:カブキカフェ ナゴヤ座